Wavesは、分散型取引所とスマートコントラクトプラットフォームを提供するブロックチェーンプロトコルである。Wavesは、スマートアセットを作成できるという点で独自の特徴を持っている。スマートアセットは、ブロックチェーン上でトークン化された資産であり、株式、通貨、金、不動産など、あらゆるものを表現できる。
Wavesでは、スマートコントラクトを作成するために特別な言語であるRideを使用する。また、Wavesは高速なトランザクション処理を提供し、さまざまなデバイス上で動作するウォレットアプリケーション、DApps、およびスマートアセットのトークン化に役立つツールを提供している。
Wavesは、非中央集権的なDeFiアプリケーションの構築にも適しており、将来的には、分散型金融サービスの世界で重要な役割を果たすことが期待されている。
目次
Wavesとは？
Wavesの基本情報としては以下のようになっている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コイン名称 | WAVES |
| シンボル | WAVES |
| サイトURL | waves.tech |
| 時価総額ランク* | 144 |
| 価格* | $2.1 |
| ブロックチェーン | waves |
| 取り扱い国内取引所 | – |
| 取り扱い海外取引所 | Binance(バイナンス) Kucoin(クコイン) Coinbase(コインベース) |
| 最大供給量 * | – |
| 総合供給量 * | 111,150,346 WAVES |
| 循環供給量 * | 111,150,346 WAVES |
*2023年3月現在時点
CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)によると、WAVESの2023年4月現在の時価総額は144位となっている。
TradingViewのリアルタイムに更新されるチャートより、WAVESの価格は下記の通りである。
Wavesの開発
Wavesの開発に関わった企業と人物についての情報は以下の通りである。
- Waves Platform AG：Waves Platform AGは、Wavesの開発において最も重要な役割を果たしている企業の一つである。Wavesの発明者であるSasha Ivanovが設立し、開発チームの指揮を執っている。同社はスイスに拠点を置いており、Wavesの開発に関する研究、開発、マーケティングを行っている。また、同社はWavesのネットワーク運営者でもある。
- Waves Enterprise：Waves Enterpriseは、ブロックチェーン技術を用いた企業向けのソリューションを提供する企業である。同社は、Wavesのテクノロジーを使用して、企業向けのプライベートブロックチェーンソリューションを開発している。Waves Enterpriseは、ビジネスや金融業界の顧客向けに、Wavesのテクノロジーをカスタマイズしたプライベートブロックチェーンを提供している。
- Vostok：Vostokは、Wavesの技術を用いた、エンタープライズ向けのブロックチェーンプラットフォームを提供する企業である。同社は、公共部門や金融機関、エネルギー業界など、多様な業界の企業向けに、ブロックチェーンソリューションを提供している。
- Neutrino：Neutrinoは、Wavesのテクノロジーを使用して、ステーブルコインを発行するためのプラットフォームを提供している。同社は、ステーブルコインの発行者に代わって、ステーブルコインを発行するためのプラットフォームを提供することで、企業向けにステーブルコインを簡単に発行することができる。
- Sasha Ivanov（サーシャ・イワノフ）：Wavesの創設者であり、CEOである。彼は2008年からブロックチェーン技術に興味を持ち、2016年にWavesを創設した。彼は、ブロックチェーン技術を使って人々が価値を交換し、金融システムを改革するビジョンを持っている。
- Alexey Kiselev（アレクセイ・キセレフ）：Wavesの共同創設者であり、COOである。彼はWavesの開発において、技術面での指導やアーキテクチャ設計を担当している。彼は、ブロックチェーン技術に関する多くの論文を発表しており、世界中の多くのイベントで講演している。
- Ilya Smagin（イリヤ・スマギン）：Wavesのリードエンジニアであり、主席アーキテクトである。彼はWavesの基盤となるブロックチェーン技術の開発に従事している。彼は、分散システム、アルゴリズム、およびネットワーク技術に詳しいエキスパートであり、Wavesの開発に欠かせない存在である。
- Ivan Zhurba（イワン・ジュルバ）：Wavesのデザイナーであり、UXリードである。彼は、Wavesのデザインとユーザーエクスペリエンスの向上に従事している。彼は、ユーザーにとって使いやすく美しいプロダクトを作り出すことに情熱を持っている。
Wavesのストーリー
以下に、Wavesのストーリーについて解説する。
2016年：
- Wavesの開発が始まり、ICOが開始される。
- 10,000BTCを超える資金調達に成功。
2017年：
- Wavesのメインネットがローンチされる。
- スマートコントラクトの実装が開始される。
- Wavesの取引量が増加し、トップ10の暗号通貨にランクインする。
2018年：
- Waves DEXが開始される。
- Waves Keeperがリリースされる。
- Wavesの取引量が1日あたり100万件を超える。
2019年：
- Wavesのスマートコントラクト言語であるRideが発表される。
- Wavesの機能が拡張され、トークン化されたウェブサイトの開発が可能になる。
- Wavesのスマートアセットにより、トークン発行と管理が容易になる。
2020年：
- Wavesのブロックチェーンには新たなアップグレードが導入され、ブロックチェーンのパフォーマンスが向上する。
- Waves.Exchangeが開始される。
- DeFiの分野に参入するために、Vostok、Gravity、およびNeutrinoプロジェクトが発表される。
2021年：
- Wavesには、DIP-7に基づく新しいガバナンスモデルが導入される。
- Waves Smart Accountsが導入される。
- WavesのNFT市場がリリースされる。
- WavesのDeFi分野には新しいプロジェクトが導入され、それらはVires Finance、Waves Ducks、およびGravity Dexを含む。
Wavesの5つの特徴
以下は、Wavesの技術的特徴の5つの項目である。
- 高速なトランザクション処理：WavesはProof of Stake（PoS）アルゴリズムを採用し、トランザクション処理の速度を高めることができる。これは、ネットワークがマスターノードのプールによって構築されるためである。Wavesは秒間100トランザクションを処理できる高速ネットワークであり、ブロックの生成時間は1分である。これにより、Wavesのユーザーは高速で安全な取引が可能である。
- スマートコントラクト機能：Wavesは、ビジネス向けのカスタマイズされたスマートコントラクトを作成できるプラットフォームである。Wavesのスマートコントラクトは、プログラマブルであり、プログラマブルアセンブリ言語（Ride）を使用して開発される。これにより、Wavesはビジネスプロセスの自動化やデジタル資産の発行など、さまざまなアプリケーションを構築できる。
- ユーザーフレンドリーなインターフェース：Wavesは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えている。これは、Wavesクライアントを使用して簡単にトランザクションを送信できるためである。Wavesノードを実行する場合は、Wavesノードのウェブインターフェースを使用して、ノードを管理することができる。
- デジタルアセットの発行：Wavesプラットフォームは、ユーザーが独自のカスタムトークンを発行できるようにするための機能を提供している。これは、ビジネスにおける顧客のロイヤルティーポイントや、ゲームやアプリケーションで使用するトークンを作成する場合に特に有用である。
- クロスチェーントークンサポート：Wavesは、他のブロックチェーンにトークンを発行することができる。Wavesのトークンは、他のブロックチェーンでトレードすることもできる。また、Wavesは、ビットコインやイーサリアムなどの他のブロックチェーンとのインテグレーションをサポートしており、他のブロックチェーンからトークンを移行する
Wavesの今後の将来性
Wavesの将来性については以下のような特徴が考えられる。
- スケーラビリティの高さ：WavesはPoSアルゴリズムを使用しており、ブロック生成のためのコンピューティングパワーを必要としないため、高いスケーラビリティを持っている。このため、Wavesブロックチェーンは高速かつ安価であり、トランザクション処理能力も高いことが期待される。また、Wavesプラットフォームは、ノードの数が増えるにつれて、よりスケーラブルになるように設計されている。
- デフレーションモデル：Wavesは、最大供給量が固定されているため、デフレーション的な経済モデルを採用している。これにより、需要が高まると価格が上昇する可能性がある。また、Wavesトークンはステーキングによる報酬を受け取ることができ、これも需要を高める可能性がある。
- デファクトスタンダード：Wavesは、トークン発行、スマートコントラクトの実行、DEXなど、様々な機能を提供するプラットフォームである。そのため、Wavesは既に多くの企業や開発者によって採用され、多くのトークンが発行されている。これにより、Wavesはデファクトスタンダードとしての地位を確立しているといえる。
- デフィプラットフォームとしての成長：Wavesは、デフィ関連の機能を積極的に開発しており、例えば、ステーキング、DEX、NFTマーケットプレイス、DeFiレンディングプラットフォームなどがある。これらの機能は、WavesがDeFiプラットフォームとして成長し続ける可能性を示唆している。Wavesプラットフォームの開発者コミュニティは活発で、新しいアプリケーションや機能の提供が期待されている。
