シンセティックス(Synthetix/$SNX)とは?9つの特徴と今後の将来性を解説

仮想通貨シンセティックスとは

Synthetixは、分散型金融(DeFi)プラットフォームで、人工的な資産(Synths)を作成し、トレードすることができる。Synthsは、暗号通貨、外国為替、株式、商品、インデックスなど、さまざまな資産をトラッキングするデリバティブで、イーサリアムブロックチェーン上で発行されている。

Synthetixは、ユーザーがSynthsをトレードする際に手数料を支払うことで、収益を得ることができる。またStakingによって、ネットワークをセキュアにし、トークン保有者に報酬を提供する。

Synthetixのガバナンスには、SNXトークンを保有することが必要であり、プロトコルの方向性について投票することができる。

Synthetixは、将来的に、より多くのDeFiプロトコルとの統合や、より多様なSynthsの発行を計画している。

目次

シンセティックスとは?

SYNTHETIX 公式サイト

シンセティックスの基本情報としては以下のようになっている。

項目内容
コイン名称Synthetix
シンボルSNX
サイトURLsynthetix.io
時価総額ランク*72
価格*$2.5
ブロックチェーンイーサリアム
取り扱い国内取引所
取り扱い海外取引所Binance(バイナンス)
Kucoin(クコイン)
Coinbase(コインベース)
最大供給量 *308,069,419 SNX
総合供給量 *315,996,212 SNX
循環供給量 *253,699,255 SNX
Synthetix 基本情報

*2023年3月現在時点

CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)によると、シンセティックスの2023年3月現在の時価総額は72位となっている。

TradingViewのリアルタイムに更新されるチャートより、シンセティックスの価格は下記の通りである。

シンセティックスの開発

Synthetixの開発に関係した人物や企業については以下のようになる。

  • Kain Warwick:Synthetixの創始者であり、CEO。以前はBlueshyftというオーストラリアの金融サービス企業の共同創設者であった。
  • Justin Moses:SynthetixのCTO。以前はNuggets Newsの技術責任者を務め、大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得している。
  • Synthetix Council:Synthetixの発展に関する決定を下すグループ。
  • Kain WarwickとJustin Mosesがメンバーとして参加している。
  • Spartan Group:香港のブロックチェーン投資会社で、Synthetixに投資を行っている。
  • Three Arrows Capital:シンガポールに拠点を置く暗号資産投資会社で、Synthetixに投資を行っている。
  • Framework Ventures:暗号資産のプロトコルに投資を行うベンチャーキャピタルファンド。Synthetixに投資を行っている。
  • Coinbase Ventures:Coinbaseのベンチャーキャピタル部門で、Synthetixに投資している。
  • IOSG Ventures:暗号資産のベンチャーキャピタルファンドで、Synthetixに投資してている。

シンセティックスのストーリー

  • 2018年1月:Synthetixが「Havven」という名前で発表され、発行された通貨がHAVとして知られるようになった。
  • 2018年4月:Synthetixは、スマートコントラクト技術を使用して分散型の通貨を発行するためのオープンソースプロジェクトとしてリリースされた。
  • 2018年6月:Synthetixは、CryptoBnBという名前の新しいディストリビューションパートナーを発表し、Synthetixのトークンの拡散を助けました。
  • 2018年8月:Synthetixは、HAVという名前のトークンを、BitfinexとKuCoinを含む複数の取引所に上場した。
  • 2018年10月:Synthetixは、Tradeshiftと提携し、企業向けの支払いソリューションを提供することを発表した。
  • 2018年11月:Synthetixは、法定通貨へのアクセスを拡大するため、Stablecoinの発行を計画していることを発表した。
  • 2019年1月:Synthetix Exchange(旧称:Havven Exchange)が公開された。オーストラリアのブロックチェーンスタートアップであるHavvenによって作成された、分散型の暗号通貨取引プラットフォームである。
  • 2019年4月:Synthetixは、DAO(分散型自治組織)の仕組みを導入した。これは、Synthetixネットワークの改善に参加することができるSynthetixトークンの所有者たちが、ネットワークの運営や開発についての決定を行うための仕組みである。
  • 2019年5月:Synthetixは、Kwentaという新しい分散型の取引プラットフォームを立ち上げました。Kwentaは、Synthetixのトークンを使って、様々な資産の価格変動に対してレバレッジ取引を行うことができる。
  • 2019年6月:Synthetixは、他のDeFi(分散型金融)プロトコルと協力して、Wrapped Bitcoin(WBTC)のトークン発行に参加した。WBTCは、Ethereum上でビットコインを表現したトークンである。
  • 2019年7月:Synthetixは、バージョン2のプロトコルをリリースし、トランザクションの処理速度の向上や、新しいSynth資産の追加などの改善を実現した。
  • 2019年9月:Synthetixは、リバーステーキング(RSK)のサポートを開始した。これにより、ユーザーはSynthetixのトークンをロックして、RSKのネットワークに参加することができる。
  • 2019年11月:Synthetixは、DeFiの新しい取引プラットフォームであるdYdXに統合された。
  • これにより、dYdXのユーザーはSynthetixのトークンを使って、他のトークンとのスワップ取引を行うことができるようになった。
  • 2020年1月:Synthetixは、sETHをベースアセットとして持つイーサリアム(ETH)スマートコントラクトを通じてトレードされる、新しいSynth(トークン)であるsCEXを発表した。
  • また、バグ報奨金プログラムを導入し、コミュニティメンバーにSynthetixプラットフォームのセキュリティの向上に協力するよう奨励した。
  • 2020年2月:Synthetixは、負債を保証するEther(ETH)保証金を使用してSynthetixの価格フィードを操作する攻撃を受け、その後すぐに攻撃を受けた個人がSynthetixの保証金プールに入金したETHをプールから撤退することができない問題に直面した。
  • Synthetixチームは、プラットフォームの安全性に対する重要性を強調するため、自主的に25,000ドルの報奨金を提示して攻撃者を特定するように呼びかけた。
  • 2020年3月:Synthetixは、バイナンスと連携し、SynthetixのsBTCとsETHがバイナンスで取引可能になったことを発表した。
  • 2020年4月:Synthetixは、decentralized finance(DeFi)市場向けのSynthetix.Exchangeを発表した。
  • Synthetix.Exchangeは、取引手数料を収集してSynthetixの価格フィードを操作することにより、SynthetixのネイティブトークンであるSNXを報酬として支払うプログラムと連携している。
  • 2020年6月:Synthetixは、Vega Protocolと協力して、Synthetixの価格フィードを使用して、ETHデリバティブを発行するための取引所エンジンの構築を開始した。
  • 2020年8月:Synthetixは、オープンソースのDeFiデータ分析プラットフォームであるDune Analyticsと提携し、Synthetixのデータとダッシュボードを提供した。
  • 2020年9月:Synthetixは、DeFiの分野での経験豊富な人物であるKain Warwickが、SynthetixプロトコルのCEOに就任することを発表した。
  • 2021年1月:Synthetix V3アップグレードがリリースされ、新しい取引アーキテクチャと改善された取引機能が導入された。
  • 2021年2月:Synthetixは、スマートコントラクト監査会社のQuantstampと協力し、Synthetix V3コントラクトのレビューを実施したことを発表した。
  • 2021年4月:Synthetixは、Solanaブロックチェーン上での新しいデリバティブプロトコル「Lyra」の開発を発表した。
  • 2021年6月:Synthetixは、L2スケーリングソリューションのOptimismを採用し、L2スケーリング上での取引を実現することを発表した。
  • 2021年8月:Synthetixは、新しいプロトコルトークンのSNXのアップグレードを発表し、それによって新しいユーティリティと新しいセキュリティ機能が導入された。
  • 2021年9月:Synthetixは、Kwentaのバージョン2を発表し、新しいユーザーインターフェイスと改善された取引機能を導入した。
  • 2021年10月:Synthetixは、Perpetual FuturesプラットフォームのV2をリリースし、イントラデイ取引、資金費用、その他の新しい機能を導入した。
  • 2021年11月:Synthetixは、SNXウォレットアプリのリリースを発表し、Synthetixをより簡単に利用できるようになった。
  • 2021年12月:Synthetixは、新しいガバナンスフレームワークを発表し、SNXトークンホルダーによるプロトコルの管理と開発に関する意思決定プロセスを改善することを目的としている。
  • 2022年1月:synthetixはバージョン3.0のメインネットを公開した。
  • 2022年2月:synthetixはスケーラビリティを改善するために、Optimismレイヤー2ソリューションに移行した。
  • 2022年3月:synthetixはmStableとの協力関係を発表し、ユーザーがstaked USDCをmUSDと呼ばれる別のERC-20トークンに変換できるようにした。
  • 2022年4月:synthetixはSNXトークンの改良を発表し、ステーキングを通じたトークンの報酬を改善し、投票権をより公平に配分するようにした。
  • 2022年5月:synthetixはオプション取引を追加するために、Umbrella Networkと提携した。
  • 2022年6月:synthetixはダッシュボードを改善し、ユーザーがトークンステーキングの状況をより正確に監視できるようになった。
  • 2022年7月:synthetixはそのサポートするデリバティブの数を拡大し、6つの新しいトークンを追加した。
  • 2022年8月:synthetixは新しい機能として、Options V2のリリースを発表した。
  • 2022年9月:synthetixは取引プラットフォームのセキュリティを強化するため、3つのセキュリティ監査を実施した。
  • 2022年10月:Synthetixは、オンチェーンでの価格データフィードの提供に特化したOrbit Networkを買収することを発表した。またSynthetixは、新しい暗号通貨指数「Crypto World Index」を発表した。この指数は、代表的な暗号通貨を含むブロックチェーン市場の全体像を反映することを目的としている。
  • 2022年11月:Synthetixは、レイヤー2スケーリングソリューションであるOptimismへの移行を正式に発表した。この移行により、取引手数料の削減、トランザクション速度の向上、およびレイヤー1のEthereumネットワークとの接続性が向上すると予想される。またSynthetixは、DeFiエコシステム内での課題解決のための新たな提案「Adrastea」を発表した。これは、Synthetixの一連の課題解決提案の最初のものであり、データ品質、オラクル、価格フィードの分散、およびスキャマー対策に焦点を当てている。
  • 2022年12月:Synthetixは、Kwentaトレーディングプラットフォームをアップグレードし、新しいユーザーインターフェース、レイヤー2スケーリングの採用、新しいトークンのリスティング、および他の改善を発表した。さらにSynthetixは、DeFiプラットフォームのThe Graphと提携し、Synthetixの価格フィードのオンチェーンバージョンを提供することを発表した。これにより、Synthetixの価格データがThe Graphのエコシステムにアクセスできるようになる。

シンセティックスの9つの特徴

以下は、Synthetixに関する主なポイントである。

  1. Synthetixは、分散型金融(DeFi)プラットフォームである。
  2. Synthetixは、人工的な資産(Synths)を作成し、トレードすることができる。
  3. Synthsは、暗号通貨、外国為替、株式、商品、インデックスなど、さまざまな資産をトラッキングするデリバティブである。
  4. Synthetixは、イーサリアムブロックチェーン上で発行されている。
  5. Synthetixのガバナンスには、SNXトークンを保有することが必要である。SNXトークンを保有することで、プロトコルの方向性について投票することができる。
  6. Synthetixは、Stakingによって、ネットワークをセキュアにし、トークン保有者に報酬を提供する。Stakingを行うことで、トークン保有者は、新しいSynthsを発行することもできる。
  7. Synthetixは、Kwenta、Decentrexなど、さまざまなプロトコルとの統合を行っている。
  8. Synthetixは、Perpetual Futures(Perps)を提供している。Perpsは、Synthsをベースアセットとしたデリバティブで、トレーダーはSynthsの価格変動に応じて利益を得ることができる。
  9. Synthetixは、Synthetix v3など、新しいバージョンのプロトコルをリリースしている。新しいバージョンでは、スケーラビリティの向上や、新しいSynthsの追加などが行われている。

シンセティックスの今後の将来性

以下は、Synthetixの将来性に関するポイントである。

  • 新しいSynthsの追加:Synthetixは、将来的に新しいSynthsの追加を計画しており、より多様な資産をトラッキングできるようになることが期待される。
  • 統合の拡大:Synthetixは、他のDeFiプロトコルとの統合を積極的に進めており、これにより、Synthetixを利用するユーザーが増加することが期待される。
  • スケーラビリティの向上:Synthetix v3では、スケーラビリティの向上が図られており、ユーザーの利便性が向上することが期待される。
  • 新しい機能の追加:Synthetixは、新しい機能の追加を積極的に進めており、これにより、より多様なトレーディング戦略が可能になることが期待される。
  • マーケットの拡大:Synthetixは、より多くの市場に進出し、より多くのトレーダーにサービスを提供することが期待される。DeFiの普及が進むにつれ、Synthetixを利用するユーザーが増加することが期待される。
  • プロトコルの改善:Synthetixは、定期的にプロトコルの改善を行っており、セキュリティや利便性が向上することが期待される。
  • ガバナンスの透明性:Synthetixは、ガバナンスの透明性を高めるために、プロトコルの方向性について、コミュニティからの意見を反映させている。
  • 他のプロトコルとの競合:競合するプロトコルが出現する可能性があるが、Synthetixは、自身の特徴を生かした戦略で、市場シェアを維持していくことが期待される。
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この記事を書いた人

CryptoCurrency.newsの管理人。投資で毎日遊んで損しまくってます。

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