ICON(アイコン/$ICX)とは？6つの特徴と今後の将来性を解説

ICONは、ブロックチェーン技術に基づくグローバルネットワークで、クロスチェーン、スマートコントラクト、分散型アプリケーション開発を可能にする独自の技術を持っている。

ICONでは、BTP技術を活用して、異なるブロックチェーンネットワークを相互接続し、データやトークンの自由な移動を実現している。また、DID技術やZKP技術など、プライバシーや安全性に重点を置いた革新的な技術も開発している。

ICONは、分散型アプリケーションを開発するために必要な環境を提供することで、ブロックチェーン技術の発展に貢献しており、期待されている。

ICONとは？

以下は、ICONの要点についてである。

• ICONとは：ICONは、韓国発のブロックチェーンプラットフォームで、企業や政府、個人がブロックチェーンを利用したアプリケーションを簡単に構築できるようにすることを目的としている。ICONのプラットフォームでは、分散型アプリケーション（DApps）の開発や、異なるブロックチェーン間の接続を容易にするためのツールを提供している。
• ICXトークン：ICXトークンは、ICONプラットフォーム上でのトランザクションの手数料や、DAppsの開発者への報酬などに利用される暗号通貨である。
• ICONの技術：ICONは、ブロックチェーン間の接続を容易にする「Blockchain Transmission Protocol（BTP）」や、異なるブロックチェーン間のトークンの相互交換を可能にする「ICON Bridge」など、独自の技術を開発している。ICONの技術は、高速かつ安全なトランザクション処理や、スマートコントラクトの開発を容易にすることが特徴である。
• ICONのガバナンス：ICONのプラットフォームは、分散型自治組織（DAO）の構築を支援する「ICON DAO」や、ブロックプロデューサーの選挙を行う「ICONSENSUS」など、分散型ガバナンスに注力している。ICONの分散型ガバナンスは、透明性や公正性を重視することで、ICONのプラットフォームの発展に貢献している。
• ICONのアプリケーション：ICONのプラットフォーム上でのアプリケーション開発には、PythonやSolidityなどのプログラミング言語が使用される。ICONのプラットフォーム上でのアプリケーションとしては、DeFiサービスや、電子投票システム、医療データの管理システムなどが開発されている。

ICONの基本情報としては以下のようになっている。

*2023年3月現在時点

CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)によると、ICONの2023年3月現在の時価総額は108位となっている。

TradingViewのリアルタイムに更新されるチャートより、ICONの価格は下記の通りである。

ICONの開発

以下は、ICONの開発に関わった人物と企業についてである。

• Min Kim：ICONの共同創設者の1人であり、現在はICON財団の会長を務めている。Min Kimは、過去にはリーマン・ブラザーズやMerrill Lynchなどの投資銀行で働いた経験を持っている。
• JH Kim：ICONの共同創設者の1人であり、現在はICON財団のCEOを務めている。JH Kimは、過去にはゲーム開発会社のNexon KoreaのCEOや、ゲーム会社のNeowiz GamesのCOOを務めた経験を持っている。
• ICONLOOP：ICONの開発会社で、ICONのプラットフォームの開発や運営を行っている。
  ICONLOOPは、2015年に設立され、韓国を中心にブロックチェーン技術の開発に取り組んでいる。
• LINE：LINEは、ICONと協力して、ブロックチェーン技術を活用したプロダクトの開発に取り組んでいる。LINEとICONは、ブロックチェーンを活用したスマートコントラクトプラットフォーム「Unchain」を共同開発している。
• SBIグループ：SBIグループは、ICONと協力して、分散型ファイナンス（DeFi）に関するプロジェクトを進めている。SBIグループは、日本の金融グループであり、暗号通貨に関する投資や取引所の運営などにも取り組んでいる。
• ICONの開発者コミュニティ：ICONの開発者コミュニティには、世界中からの開発者やエンジニアが参加しており、ICONのプラットフォームの開発や改善に貢献しており、アプリケーションの開発やツールの開発などにも取り組んでいる。

ICONのストーリー

ICONは、2017年に韓国のブロックチェーン企業であるThe LoopとDayli Financial Group（現在はICON Foundationとなっている）によって共同創設された。以下は、ICONのストーリーの概要である。

• 2017年9月：ICON Foundationは、ブロックチェーン技術を活用した企業や政府などの機関によるサービス提供を支援することを目的として、韓国で設立された。
• 2017年10月：ICONは、韓国のブロックチェーンカンファレンスで公式に発表された。
  ICONは、ブロックチェーン技術を活用した分散型アプリケーション（DApps）の開発や、異なるブロックチェーン間の通信（BTP）など、様々な機能を備えていることが発表された。
• 2018年1月：ICONは、ICXトークンの発行を開始した。ICXトークンは、ICONプラットフォーム上で使用されるトークンであり、ICXトークンをステーキングすることで、報酬を得ることができる。
• 2018年4月：ICON Mainnetがリリースされ、ICONの本格的なスタートが切られました。ICON Mainnetは、自律分散型政策（LFT）アルゴリズムを採用しており、高速なトランザクション処理が可能である。
• 2019年4月：ICONSENSUSは、ICONの分散型ネットワークのためのブロックプロデューサー選挙であり、ICONの分散型ネットワークの安定性を確保するために開始された。ICONSENSUSでは、ICXトークンのステーキングを通じて、ユーザーがブロックプロデューサーになることができる。
• 2020年5月：ICON 2.0は、ブロックチェーン上でのスマートコントラクトの開発をより簡単にするためのアップグレードである。ICON 2.0は、Python言語を採用しており、既存のPython開発者がICON上での開発をよりスムーズに行えるようになる。
• 2021年1月：ICONFiは、ICONプラットフォーム上で、ICXトークンのステーキングやDeFi（分散型金融）サービスを提供するプラットフォームである。ICONFiは、2021年2月に発表され、ICXトークンの保有者にとって、より柔軟で高い報酬の提供が期待されている。
• 2021年3月：ICON DAOは、ICONプラットフォーム上での分散型自治組織（DAO）の構築を支援するために設立された。
  ICON DAOは、ICON上での分散型アプリケーション（DApps）の開発を促進することが期待されている。
• 2021年5月-6月：ICONSENSUS 2021は、ICONの分散型ネットワークのためのブロックプロデューサー選挙であり、2021年5月から6月にかけて開催された。
  ICONSENSUS 2021では、より多くのブロックプロデューサーが選出され、ICONの分散型ネットワークの安定性が強化されることが期待されている。
• 2021年8月：ICON 2.0は、Python言語を採用し、スマートコントラクトの開発を容易にするアップグレードである。ICON 2.0は、2021年第3四半期にリリース予定で、より多くの開発者がICON上でのアプリケーション開発に参加できるようになることが期待されている。
• 2021年8月：ICONは、ブロックチェーン業界のリーディングカンパニーであるChainlinkとのパートナーシップを発表した。このパートナーシップにより、ICON上でのデータフィードやオラクルサービスの提供が可能になり、より多くのDAppsの開発が促進されることが期待されている。

ICONの6つの特徴

ICONは、高いスピード、スケーラビリティ、セキュリティを備えたブロックチェーン技術で、以下のような特徴がある。

1. Loopchain技術：ICONはLoopchain技術を採用しており、高いスピード、スケーラビリティ、安定性を実現している。Loopchain技術により、ICONは10秒以内にトランザクションの確認と処理ができ、高いトランザクション処理能力を発揮する。
2. DEX機能：ICONは、分散型取引所（DEX）の機能を持っており、トランザクションを直接ブロックチェーン上で行うことができる。これにより、ユーザーは取引所に預け入れる必要がなく、より安全で迅速なトランザクションを行うことができる。
3. BTP技術：ICONは、異なるブロックチェーン間の相互運用性を実現するために、ブロックチェーン相互運用プロトコル（BTP）技術を採用している。BTP技術により、異なるブロックチェーン間でのトークン交換やデータ共有が容易になる。
4. ICONブリッジ：ICONブリッジは、異なるブロックチェーン間の相互運用性を実現するためのソリューションで、ICONブロックチェーンと他のブロックチェーン間でのトークン交換を可能にする。
5. スマートコントラクト：ICONは、Ethereumと同じくスマートコントラクトを実装しており、高いプログラマビリティを実現している。スマートコントラクトにより、アプリケーションをブロックチェーン上で実行することができ、トランザクションの安全性を保ちながら、より高度な機能を実現することができる。
6. P-Repノード：ICONは、P-Rep（Public Representative）ノードを採用しており、ブロックチェーンのネットワークセキュリティを強化している。P-Repノードは、ブロックチェーンのブロックの検証や生成を担当することができ、ネットワークの健全性を維持するための重要な役割を果たす。

ICONの今後の将来性

ICONは、韓国のブロックチェーンプラットフォームであり、企業や政府などの機関がブロックチェーン技術を活用して、効率的かつ安全なサービスを提供することを目的としている。以下は、ICONの将来性についてである。

• ブロックチェーン技術を活用した企業や政府のサービス提供による需要増大：ICONは、既に韓国の大手企業や政府機関と提携し、ブロックチェーン技術を活用したサービスの提供を開始している。今後、ICONが提供するブロックチェーン技術を活用したサービスの需要は増大すると予想される。
• ブロックチェーン技術の進化によるICONの競争力強化：ICONは、ブロックチェーン技術の進化に常に目を向けており、最新の技術を導入することで競争力を強化している。例えば、ICONは、ZKP（Zero-Knowledge Proof）技術を導入することで、よりプライバシーに配慮したサービスを提供することができる。
• デフレーションモデルによる価値上昇：ICONのトークンであるICXは、デフレーションモデルを採用しており、供給量が減少することで、需要増加による価値上昇が期待できる。また、ICONでは、トークンをステーキングすることで報酬を得ることができるため、ユーザーにとっても魅力的な投資先となる。
• ネットワークの拡大によるプラットフォーム価値の向上：ICONは、世界中のブロックチェーンプロジェクトと連携することで、ネットワークの拡大を目指している。ICONのネットワークが拡大することで、プラットフォームの価値が向上し、より多くの企業や機関がICONを利用することが期待できる。